滞在記1 フランクフルト〜シュツットガルト
滞在記2 シュツットガルト
滞在記3 シュツットガルト
滞在記4 シュツットガルト〜ストラスブール
滞在記5 ランス(シャンパーニュ)
滞在記6 ランス〜パリ
滞在記7 パリ
12/jun/05シュツットガルト〜バーデンバーデン経由ストラスブール
 ストラスブールへは一度足慣らしをしたので、もう大丈夫とばかりに順調にBMWをとばした。アウトバーンを一路ストラスブールへと思いきや、なんとこれが工事中の大渋滞、出だしを挫かれる。同じですねこういうことは。1時間してやっと抜ける。ちょうど昼時になったのでパーキングエリアへ。日本と違ってただ駐められて、ちょっとした広さの所に椅子とテーブルセットがあって、リサイクルボックスがあって、だけ。トイレもなかったりする。青空のもと森や畑。私らはタイミング良く広大に開けた景色のとてもいい所に行き当たり、楽しいピクニック感覚の食事になった。

 カールスルーエ付近からバーデンバーデンへ寄り道。天気は上々。ところがこの日借りたBMWがくせ者。昨日のゴルフと違い加速は悪いは、クーラーは効かないは、ステアリングはさほど安定しないは。(ワーゲンのガソリンメーターの残量表示はあとどれだけ走れるかの距離数だった。すごい)どれだけ車載カタログひっくり返しても、入れるガソリンの種類(なんだか98とか95とか日本じゃ知らん種類を選んで給油する)が表記してない。しかも車内のどこを探してもタンクカバーを開けるレバーがない。スタンドのお兄ちゃんは当然のごとくレジから動かず出てこない。うぇーん。えいや、とばかりに手でカバー開こうとしたら、あら、すんなり。畜生(汚い言葉でごめん)こんなところはローテクかい、まるで以前乗ってたサニトラじゃん。どうせあたしゃ国産車しか乗ったことがないってば。あっ、ドイツじゃBMWもふつうの国産車で、トヨタのレクサスの方が高級車なんだっけ。

 ストラスブールへはカールスルーエを経由して行くのだが、あの温泉街・バーデンバーデンも近い。せっかくなんだからとストラスブールでのホテル探しも気にはなったが、寄った。可憐な町並みのバーデンバーデン。ついシャッターを押す回数が多くなる。当然スパに入るべくカラカラへ。これは日本で言うところのスーパー銭湯。でも感じは違う。どちらかというと温水プール+サウナ群。プール部分は水着なのにサウナへ入るときには、男女ともスッポンポン。コンタクト入れて無くて残念!
 世界温泉協会(関西の一親睦会に過ぎないが)のメンバーとしては泉質の報告などしたいところだが、日本と違って薬効表示などはないし、またあっても読めん。ま、かなり薄い塩分を感じた。しかし、それにしてもでかいプールだ。また、外プールの周りが教会だらけ。だから厳かな雰囲気がして病気も治る、といったものは今はなく、ただお手軽リゾートである。
 街中心部の繁華街だけでも結構大きく、デパート、専門店がそれこそ中世西洋風に建っており、周辺部には保養施設やカジノが緑のなかに建ち並ぶ。聞いていたとおり、ここは老人が多い。
 
シャルロッテンプラッツを上がった崖の道でシュツットガルトにお別れ。
出発前に早めの昼食をとった小さなレストラン。本人がいやというので写真はないが、かわいらしい小さな女の子がいた。お店の子らしい。お父さんの後から、緊張しながらも私達をちらちら観察してる。あつこが目の前で折り紙を折って見せたら、本当に不思議そうにくいいって見ている。残りの千代紙をあげた。トイレの手を拭くペーパーホルダーが面白かった。
のどかな田園風景のただ中で遅めの昼食。高速を走る車はたいてい160km以上出している。そのせいかこんなに近いところなのに騒音が気にならない。よぎる時ヒュンヒュンいってるだけだ。
このクルマはパリへ向け出発する前々日の足慣らしの時のもの。車種はワーゲンのゴルフなんとか。すごくハイテクでハザードランプのスイッチがどこにあるのか分からんし、ラジオとカーナビの画面やコントロールボタンも一緒でドイツ語分からんし、・・・で苦労した。見た目もトヨタのISTみたいでカッコワルー、でもサスペンションやいろいろ走りは良い。加速も良くてあっという間に160kmまでアップした。(3車線のすべてが160km以上出してるし、すぐ追い越すし、怖いから加速レバーのSには入れないで一番右走ってたから、180kmより上は体験しなかった)。
高速の休憩所裏の間道。右の農道は土の道だった。不必要な事はせず、同一に管理しないのがドイツ流。
  自転車でやって来た親子。日だまりでお父さんと坊やは仲良く1つのアイスキャンディーで休憩。 ほんと保養地って雰囲気。建物と人が違うけど、軽井沢と伊香保を多したような街。
カラカラ・テルメ横の教会。 いやー、隣の女性が比較対象で良かった助かった。最近のデブさ加減が標準に見える? なことないか。 このビアレストランがとっても気になったんだけど、今日中にストラスブールに着かねばならないので、あきらめました。
12/jun/05バーデンバーデン〜ストラスブール
 ラインを渡る橋のフランス側に簡単な関門があるが国旗が飾ってある以外、ただの高速の料金所にしか見えない。簡単なものだ。
 温泉で時間くったんでストラスブールに夜の8時過ぎようやく着。出発前の日本であつこの学生時代自由気ままロシア・西洋の旅の記憶から「行って、その街でいくらでもホテルは大丈夫」の言葉を信じてたんですが、ちょっと不安。シュツットガルトは一応予約して来ていたので、このストラスブールが最初の関門。何せいくらアーティストと言っても、都会暮らしのネズミですから。それにただのおっちゃんでもあります。
 大聖堂の屋根を目安に市内を目指す。市内は路面電車の走る綺麗な町並み。適当な場所にクルマを駐め、駐禁かどうか分からないので、あつこだけがホテル探しに出発。待つ身は不安。いっぱい断られていないか、迷ったり、ネズミに曳かれてないか、なんてね。しばらく待つと、正面の橋のたもとにあつこの姿が。やれやれ、と思いきやこちらを見ても目線が会わず、引き戻ってしまう。やばっ、やっぱ迷ってる。クルマから離れるわけにはいかない。そうだ、携帯だ。持ってきてよかった。クルマから身を乗り出し、手を振りながら呼び戻す。
 「何軒か目だったけどとれたよ」〈うんむ、一安心〉
 クルマを市営の地下駐車場に放り込んでホテルへ、ヨーロピアンのこぢんまりした部屋であった。二人とも腹がへってるので、そそくさと巷へくりだした。

 街はおもちゃや絵本みたい。すなおに喜ぶ。あれこれ歩いてるとレストランが多い地区に行き当たる。多くは外にパラソルといすテーブルの例のスタイルで夏である。よかった西洋の夏がなかなか日が沈まずに。こんな時間でも食事が出来る。あんまり焦ってたんで、よく見ず入ったら中華屋さん。でもあつこが「スイスの中華屋で海鮮フォンデューを食べたことがある」というのでメニューを拡げたら、あるある。ストラスブールはスイスに近い。他にはとメニュー読みこなしてるうちに外は暗くなった。
 ピルスナービールが旨い。妙に広東訛りのフランス語が意外とキュートに聞こえる。はじめ鍋がこないで、皿に盛られた生野菜と魚貝類がテーブルに並ぶ。隣の家族連れがぎょとした顔で見る。まだ、ですよ。これからなんです。いくら私ら日本人でも鍋の材料を刺身としては喰いません。ちょっと辛めの若干赤いフォンデュー鍋(チーズもオイルも使いません。ただのだし鍋です)が出てきて、しゃぶしゃぶしながらいただく。疲れていたので美味しい。あとは広東訛りの彼女が全部やってくれる。けどすごい量だ。エビやホタテ。それに名前の分からない白身魚。隣の家族も納得。はいはい、私らユーラシア大陸の反対側から来てます。でも、野蛮人じゃありません。
 さて、だれの発案か、鍋にキクラゲ入れるのは初めての経験だった、が、これがいい。
ドイツ・フランス国境。無意識に越えてしまい、検問所で車を止めて撮影した。そんなことするドライバーは他に居ない。 検問所の痕跡のゲート? 今はツーリストのインフォメーションですよ、と表記されてるだけ。 ホテルの部屋はくすみのある柔らかい黄色。壁にはフランドル派?まがいの下手な少女を描いた油絵。
ストラスブールの夜。白夜ではありません。カメラの感度を上げているんです。 これが海鮮フォンデュー。中心に炭が入ってる。
地下駐車場の上には広場。小さな回転木馬はちゃんと営業している。 川沿いの景色はまさにヨーロッパ。橋の上では花屋や土産物屋が露天をひらいていた。
ドアノブを激写する大山記糸夫画伯モドキをライター菘あつこが激写。
オープンカフェでランスへ向けての腹ごしらえ。白の地ワインを注文。いやーまだこの辺りはドイツに近い? 鶏肉になんでソーセージとジャガイモがついてるんだ。
13/jun/05ストラスブール〜ランス(シャンパーニュ)
 市内をそぞろ歩き。街はほんとに「かわいい」。大聖堂を観光。
 出発前にきちんと食事をしようと赤いパラソルのレストラン。ドイツと同じで肉料理はここでも大量。残すに忍びない、でもテイクアウトして貰ったとしも、レンタカーのBMWはクーラーが壊れていて、きっと痛んでしまうだろう。悲しい。
 ところで、あつこは就寝中に大量の水を摂取する習慣(元トライアスリートだったから)があり、ホテルに戻る前に必ずミネラルウォーターを数本入手しなければならない。これが結構苦労なのである。日本のごとく近場に必ずコンビニがあればいいが、そうはなってない。シュツットガルトは地下鉄の駅に売店があったのでさほど不便は感じなかった。が、ストラスブール市内ではマーケットらしきものすら見つけられなかった。レストランのレジで高い水を買うのもしゃくだ。シュツットガルトから持ってきたボトルが車に置いたままなので我慢する事に。駐車場が地下で良かったが、それでもなまぬるい。
 大聖堂のとんがり屋根を見ながら、旧市街を半周りしながらA4高速へ。フランスの高速は通行帯が狭い。それに車。ドイツでボロは見かけなかったのに、どうどうゆっくり走ってる。運転してる人種も急に増えた。
ストラスブールの大聖堂。宗教心は皆目無いが厳かな気持ちにさせる〈構造〉に驚嘆。いつも思う事だが〈祈りの形〉は何故か心臓を包む骨格構造に似ている。