「霧中の木霊」は2003までに綴られたものです

更新日は5/Dec/2012です。内容は当時のままです。左の項目からお進み下さい。

この隠れ里の上から2番目に高い位置にある古民家。トタン屋根の下には煤けた茅葺き。
「風の強い日にゃ、煤で腹いっぱいになる」とは大家さん。


この急な坂の上にある民家が小生のアトリエ兼住居。
山の湿気との戦いと、冬は寒さに身体を壊した。
結局急性盲腸炎反発性腹膜炎というなんとも惨めな病気で入院。
この坂は真冬には凍結し車も上がらないし、
人もすべって転ぶと下のお堂まで止まらない。




私はこの滝を「藤原の小滝」と命名した


霧中の木霊とは、
大気の中の木霊とでも受け止めて下さい。
まずは私のアトリエ兼おおむねの居所となっている、
秩父は皆野日野沢の藤原の里のことなどから始めましょう。
この写真は里への入り口になるあたりの沢で、
毎年、源氏螢がずいぶんと乱舞して楽しませてくれました。
まるで芝居でよくある、とでも言ったらよいような。
螢は低い所にいるとばかり思ってたら、
幽玄な趣で樹木のかなり上でも舞ってました。
でも,一人で愛でるにはちょっと怖いものです。
里に登るなかばの小さな滝で 冬には凍結することも・・・




藤原安産堂の直ぐしたにある、里中程の家屋


藤原という小さな村落は秩父郡皆野町下日野沢にある。
日野沢川の流れのある麓から急坂な林道を上ること4km。
今はこの麓に「満願の湯」が出来て賑わっているが
移住したての頃は本当に「人里離れた」村であった。
冬は雪も積もらぬ極寒の地ではありましたが、
GWなどの季節は本当に気持ち良かった。
友人知人もよく訪ねて来ました。
とくに母が元気な頃は一月ごとに遊びに来て、
北海道の原野生まれの素性を発揮して
いろいろ満喫しておりました。