「霧中の木霊」は2003までに綴られたものです

更新日は5/Dec/2012です。内容は当時のままです。左の項目からお進み下さい。

夢らしく在って過ぎた想い達、繋ぎ止めるものは何? 武蔵野のはらっぱ・原風景


あんなに優しかった父は
武蔵野の雑木林が失せたように
私の傍らから消えてしまった
おんぶの背中 ポマードやピー缶の匂いもしない
三面鏡に映る頬紅やルージュの香りもしない
父は言った
「記糸夫 何もないよ 無だよ 無」
そして存在を終えた
でも私はこう言うだろう 夢は夢らしくしなさい と
少年期の憧憬などと・・・